アボカド(別名:ワニナシ) (クスノキ科アボカド属)
①分布等:本州(関東地方以南)の暖地で時に庭木として植栽。メキシコ、グァテマラ原産の常緑高木。幹は直立し、密に分岐して、高さ7~20mになる。多くの栽培品種がある。樹皮は淡灰褐色で、縦にほそく筋が入り、楕円形のやや大きい皮目が目立つ。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面は毛がない-側脈は明瞭-常緑性(図23)。
③葉は互生し、枝先に密に集まってつく。葉身は 長さ 10~30cm、幅 3~10cmの長楕円形。葉柄は2~6cm。先端はやや突き出して尖り、基部は円いか広い楔形。全縁で大きく波打つ。側脈は10~12対。
④葉はやや厚い革質。表面は暗緑色でやや光沢があり、裏面は緑灰白色で、両面とも無毛。葉柄と若い枝は淡緑色で無毛。葉柄には上面に溝がある。葉の寿命は短く1年ほどで新梢伸長期には大量に落葉する。
⑤花期は3~4月。枝先から総状花序をだし、淡緑黄色の小さい6弁花を多数つける。花冠の直径は0.6~1cm。果実は核果。長さ 10~20cm、直径 7~15cmの卵状楕円形~洋ナシ形で、翌年の11~12月に熟す。果実の色は、初めの緑色から褐色、赤褐色、黒紫色、帯黒色に変わる。また、光沢のあるもの、ないもの、平滑なのもからザラザラしたものがある。果実の成熟に10~15か月を要し、木全体で隔年結実する品種と枝ごとに隔年結実する品種がある。枝ごとに隔年結実する品種では木全体としては毎年実をつける。
⑥名前の由来:英名の「avocado」をそのまま使った。別名の「ワニナシ」は、果実の表皮がワニの肌に似ていることから。
⑦果肉には脂分と糖分があり、色は黄色、白色、クリーム色など。サラダやタコス、サンドイッチ、ハンバーガー、巻寿司(カリフォルニアロール)などに用いられる。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大
近影 近影2
全影
幹2  
 
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