①分布等:本州、四国、九州 の山地に自生する落葉低木。雌雄異株。幹は叢生し、高さ5m位になる。樹皮は灰褐色で、小さい皮目が多い。 ②分類:広葉樹(直立性)-単葉-葉は不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面は毛がない-側脈は明瞭-落葉性(図24)。 ③葉は等間隔に互生し、葉身は長さ 5~7cm、幅 2~4cmの卵状楕円形。葉柄は1~2cm。葉縁は全縁で大きな波をうつ。側脈は4~5対。葉先はやや伸びて鋭く尖り、基部は楔形。 ④葉の表面は深緑色、裏面は灰白緑色で、両面とも無毛。葉柄は細く基部は紅色を帯びる。若い枝は緑色で無毛、細く皮目が目立つ。葉や枝には香気がある。秋には美しく黄葉する。日本海側には葉が大きく裏面脈上に開出毛があるものがあり、「ケアブラチャン」という。 ⑤花期は3~4月。雌雄異株。葉の展開前に、前年枝の葉腋にやや透明感のある淡黄緑色の花を3~5個つける。花被片は6個あり、長さ約0.2cmの広楕円形。雄花は雌花より少し大きく、雌雄とも花序に柄があるのが特徴。果実は液果。直径約1.5cmの球形で、9~10月に黄褐色に熟す。 ⑦類似種:「ヤマコウバシ」に似るが、本種はヤマコウバシよりも葉が薄くて先端が鋭く尖り、葉柄が長い点で区別できる。 ⑧名前の由来:種子や樹皮が油分を多く含み、よく燃えることからついた。 |
葉表 | 葉裏 | |
葉表拡大 | 葉裏拡大 | |
枝 | 雌花 | |
若い実 | 近影 | |
幹 | ||