アジサイ(アジサイ科アジサイ属)
①分布等:北海道、本州、四国、九州、沖縄 で植栽されている落葉低木。ガクアジサイを母種とし日本で生まれ、花序全体が装飾花となった園芸品種。奈良時代からあったといわれる。株立ち状で、高さ1~2mになる。樹皮は灰褐色。なお、欧米で品種改良されたものは<セイヨウアジサイ>と呼び、'アベ・マリア'、'マダム・プルム・コア'など多数の品種がある。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯あり-落葉性-側脈は葉縁に達しない-下面に星状毛なし(図19)。
③葉は十字対生し、葉身は 長さ 8~20cm、幅 5~15cmの広卵形~楕円形。葉柄は1.5~3.5cm。先端は鋭く尖り、基部は広い楔形。葉縁にはやや大きい三角状のきょ歯がある。
葉質はやや厚く、葉の表面は緑色で光沢があり、裏面は淡緑色で葉脈上に毛がある。 若枝は緑色で太い。
⑤花期は6~8月。枝先に直径約20cmの球状の散房花序をだし、多数の花を密に咲かせる。装飾化の色は淡い青紫色から淡緑色、淡紅色など、品種により変化がある。雄しべと雌しべが退化しているため果実はつかない。
⑥類似種:ガクアジサイ、エゾアジサイ、ヤマアジサイに似るが、見分け方は 「類似種の見分け方」参照。<ヒメアジサイ(ニワアジサイ)>は、本種とエゾジサイの交雑種とされており、葉が薄く、葉表に殆ど光沢がなく、花序が本種より小さくて澄んだ青色の装飾花付けるのが特徴。装飾花の色は上品な青一色で、アジサイ寺で有名な鎌倉の名月院にあることから「名月院ブルー」と呼ばれている。
⑦名前の由来:「集真藍(あずさあい)」の訛ったもので、青い花がかたまって咲く様子から命名された。
本種は、旧分類では「ユキノシタ科」とされていた。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大
全影
ヒメアジサイ:花  
 
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