①分布等:北海道(南部)、本州、四国、九州 の日当たりのよい乾燥地に自生する常緑針葉高木。幹は曲がるか直立し、高さ30~40mになる。樹皮は赤褐色で、亀甲状に剥離する。 ②分類:針葉樹-針状・線状・広線状葉-束生(図32)。 ③葉は2葉性で、短枝が長枝上に螺旋状に互生し、短枝に2本の葉が束生する。長さ 8~12cm、幅 0.07~0.12cmの針形。横断面は半円形。 ④葉は、明るい緑色で、質は柔らかく、先端は鋭っているが、さわってもさほど痛くない。基部には赤褐色の鱗片がある。若い枝は黄褐色で無毛。 ⑤花期は4~5月。雌雄同株。新枝の先端に紫紅色の雌球花を2~3個つけ、新枝の基部に淡黄色で楕円体の雄球花を多数つける。種子は球果に包まれる。球果は、長さ4~5cm、直径約3cmの卵状円錐体で、翌年の10月に淡褐色に熟し裂開する。 ⑥類似種:「クロマツ」に似るが、見分け方は「類似種の見分け方」参照。<タギョウショウ(ウツクシマツ)>は、本種の低木性の園芸品種で、幹が根元から多数に分岐し、扇形の樹幹をつくる。 ⑦名前の由来:幹が赤っぽいことによる。別名の「メマツ」は「雌松」で、クロマツ(雄松)に比べて葉が柔らかいことによる。 |
葉表 | 葉裏 | |
葉裏拡大 | 雄球花 | |
雌球花 | 新枝(先端に雌球花がつく) | |
球果 | 裂開した球果 | |
近影 | 近影2 | |
幹 | ||
タギョウショウ(全景) | タギョウショウ(全景2) | |