アメリカシャクナゲ(ツツジ科カルミア属) (別名:カルミア、ハナガサシャクナゲ)
①分布等:庭木等として植栽。北アメリカ東部原産の常緑低木。日本には大正4年に渡来。幹はよく分岐して、高さ1~3mになる。一般には「カルミア」として流通し、多くの園芸品種がある。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面は毛がない-側脈は不明瞭(図22)。
③葉は枝先に集まって輪生状に互生する。葉身の長さ 5~10cm、幅 1.5~3cm の長楕円形~倒卵状長楕円形。葉柄は0.7~2cm。側脈は不明瞭。全縁で緩やかに波打つ。先端は尖り、中央に腺状突起がある。基部は広い楔形で葉柄に流れる。側脈は不明瞭。
④葉は革質でやや厚く、表面は濃緑色でやや光沢があり、裏面は帯黄緑色で、両面とも無毛かわずかに毛がある。葉柄の上面には浅い溝があり、しばしば赤みを帯びる若い枝は緑色、2年枝は褐色で、やや光沢があり無毛。 
⑤花期は5~6月。両性花。葉の先端に集散花序をだし、白色~淡紅色の花を多数つける。花は、直径約2cmのお椀形で、縁は浅く5裂し、内側に紅色の斑点がある。雄しべは10個、雌しべは1個。果実は蒴果。直径0.2~0.3cmの球形で、9~10月に熟す。
⑥名前の由来:アメリカ産のシャクナゲの意。別名の「カルミア」は、北アメリカの植物収集でこの花を発見したスウェーデンの植物学者ピーター・カルムにちなむ。また、「ハナガサシャクナゲ」は、花笠のような花姿から。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大
近影 全影
inserted by FC2 system