アメリカテマリシモツケ'ディアポロ' (バラ科テマリシモツケ属)
①分布等:庭木などで時に植栽。北米原産の落葉低木。幹は株立ちし、高さ1~2mになる。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-分裂葉-互生-きょ歯あり(図12)。本種の他に多くの栽培品種がある。
③葉は互生し、葉身は 長さ3~8cm、幅 2~7cmの三角状卵形。葉柄は2~3cm。普通、3~5裂するが、時に不分裂。先端は次第に狭まって尖り、基部は心臓形で、基部から3行脈が出る。葉縁には鈍く円みのある重きょ歯があり、しばしば浅く切れ込み状となる。
④葉の表面は暗紫色で無毛、裏面は赤味を帯びた灰緑色で、脈腋にややまとまった白い毛がある。葉柄は赤暗紫色で無毛、表面に溝がある。若い枝は暗紫色、托葉は線状で先端は尖り腺毛がある。
⑤花期は5~6月。本年枝の先に直径2~5cmの半球形の花序をだし、直径約1cmの白い花を多数つける。花弁と萼片は各5個。雄しべは多数で長く突き出す。果実は袋果。秋には赤く熟す。
⑥類似種:<アメリカテマリシモツケ'ルテウス'>は、新芽は黄色で、だんだんと黄緑色に変化し、最後には緑色の葉になる。
⑦名前の由来:「アメリカテマリシモツケ」は、アメリカ原産でシモツケの花に似た半球形の花序をつけることからか。'ディアポロ'は、品種名でラテン語で「悪魔」を意味し、葉の色が暗紫色であることからの連想か。
⑧秋の紅葉期の葉は、赤みを増して濃いワインレッドに変化する。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉裏拡大
近影
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