アメリカヤマボウシ(別名:ハナミズキ) (ミズキ科ミズキ属)
@分布等:日本各地で植栽。北アメリカ原産の落葉小高木。高さ5〜7mになる。樹皮は灰褐色で縦に溝がある。1912年に、当時の東京市長尾崎行雄がアメリカのワシントン市に桜を贈った返礼としてアメリカから送られてきたもので、「日米親善の木」として有名。
A分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯なし-落葉性(図15)。
B葉は対生し枝先に集まって付く。葉身は、長さ 8〜15cm、幅 4〜6cmの卵状楕円形または卵円形。葉柄は0.5〜1.5cm全縁であるが、少し波打ち、一見、きょ歯があるように見える。先端は短く尖り、基部は円形。側脈は4〜6対で、緩やかに弧を描いて葉先に集まる。葉脈は表面で凹み裏面に隆起し、表面のシワが目立つ
C表面は黄緑色に近い明るい緑色で全面に毛が散生する。裏面は粉白色で、葉脈上に伏毛が密生し、脈腋には毛のかたまりがある。若い枝は紫褐色で、はじめ毛があるが、のち無毛。
D花期は4〜5月。葉の展開に先立つか同時に開花する。花は頭状花。花弁のように見えるのは総苞片で、長さ4〜6cmで先端は凹む。総苞片の色は白色または淡紅色で、総苞の中心に黄緑色の小さい花を多数つける。果実は液果状の核果。長さ約1.2cm、直径約0.7cmの楕円体で、9〜10月に光沢のある暗紅色に熟す。
E類似種:「ヤマボウシ」によく似ているが、ヤマボウシは葉裏の脈腋に黒褐色の毛が集まって付くのに対し、本種にはそれがないこと、総苞片では、ヤマボウシは先端が尖るに対し、本種は凹む点で区別できる。見分け方の詳細は「類似種の見分け方」参照。
F名前の由来:「アメリカヤマボウシ」はアメリカ原産で日本の近縁種のヤマボウシに似ていることから。「ハナミズキ」はミズキの仲間で花が目立つことから。
G果実が赤く熟し美しいが、秋の紅葉も美しい。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉裏拡大
花芽 花(中央の頭状花序と4枚の総苞片)
花序(頭状)
近影 近影2
近影3 全影(紅葉)
全影  
 
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