アナベル(アジサイ科アジサイ属)
①分布等:公園、庭木などとして植栽。北アメリカ東部に自生する<アメリカノリノキ>の変種をオランダで選別・改良し品種化した園芸品種。高さ1~1.5mになる。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯あり-落葉性-側脈は葉縁に達しない-下面に星状毛なし(図19)。
③葉は十字対生し、葉身は 長さ 5~10cm、幅 3~6cmの広卵形~楕円形。葉柄は2~7cm。先端は急に突き出し短く尖る。基部は円いか浅い心臓形。葉縁には不整な三角状のきょ歯がある。葉脈は表面で凹み裏面に著しく隆起し、表面にシワが多い。
葉質はやや薄く、葉の表面は深緑色で毛が散生する。裏面は帯白緑色で曲がった毛があり、脈上や脈腋に触るとザラザラ感がある。葉柄はやや紅色を帯びることが多く、上面に溝があり毛がある。 若枝は緑色で細い。
⑤花期は6~7月。枝先に直径約20cmの球状の散房花序をだし、多数の花を咲かせる。装飾化の色が咲き進むにつれて変化するのが特徴で、蕾のころは淡緑色、咲くと純白、さらに咲き進むと再び緑色に変化する。品種によっては途中でピンク色になるものなどもある。雄しべと雌しべが退化しているため果実はつかない。
⑥名前の由来:「愛すべき」を意味する古代ローマの男性名アマビリス(Amabilis)を女性化したアマベル(Amabel)に由来するとされている。花が純白で大きく、枝が細いので、全体に清楚で繊細な感じがするのを受けたものか。
本種は、旧分類では「ユキノシタ科」とされていた。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉表拡大3
近影
全影  
 
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