①分布等：本州（宮城県以西）、四国、九州、沖縄 、台湾、朝鮮半島（済州島・鬱陵島など）の山地に自生する常緑低木。雌雄異株。株立ち状で、高さ2～3ｍになる。樹皮は若い木では緑色。老木になると灰褐色となり縦に細かく裂ける。 ②分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯あり-常緑性（図16）。 ③葉は対生し、枝の上部に集まってつく。葉身は、長さ 8～25ｃｍ、幅 2～12ｃｍ の卵状長楕円形。葉柄は ２～3ｃｍ。先端は鋭く尖り、基部は楔形。上半分の葉縁に粗いきょ歯がある。中央脈は上面で凹み下面に隆起し、葉の最下方では上面にも隆起する。 ④葉は、革質で厚く、表面は深緑色で光沢がある。裏面は淡緑色で、両面とも無毛。葉柄は緑色で上面に浅い溝がある。枝は濃緑色で太くて円い。 ⑤花期は4～5月。雌雄異株。前年枝の先端から複総状花序を円錐状にだし、紫褐色の小さい花を多数つける。雄花序は長さ7～15ｃｍと大型で、雌花序は2～5cm。花は、雄雌とも直径約1ｃｍで花弁は4個。果実は核果。長さ1.5～2cmの卵状楕円体で、12月～翌年5月に赤く熟す。  ⑥類似種：「ヒメアオキ」とよく似ているが、「ヒメアオキ」は本種より小形で、幹の下部が匍匐していることで区別できる。詳細は「類似種の見分け方」参照。本種の園芸品種のうち、葉に斑が入るものを＜フイリアオキ＞、果実が黄色のものを＜キミノアオキ＞、果実が白色のものを＜シロミノアオキ＞という。 ⑦名前の由来：「青木」で枝が青いことから。 ※本種は、旧分類では「ミズキ科」とされていた。

葉表	葉裏
葉表拡大	葉表拡大２
雄花	雄花序
雌花	実
近影	全影
老木の幹	フイリアオキ近影