バリバリノキ(別名:アオカゴノキ) (クスノキ科バリバリノキ属)
①分布等:本州(千葉県以西)、四国、九州、沖縄 の山地に自生する常緑高木。雌雄異株。幹は直立し、高さ15mほどになる。樹皮は灰褐色で平滑、皮目が散生する。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面に毛か鱗片がある-常緑性(図20)。
③葉は枝の上部に集まってやや輪生状に互生する。葉身は、長さ 10~15cm、幅 1.5~2cmの長大な披針形または倒披針形。常緑広葉樹のうちで最も細長い。葉柄は1~3cm。側脈は10~15対で、出る角度が広い。先端は次第に細くなって鋭く尖り、基部は楔形。縁は全縁で大きく波打つ。葉脈は表面で凹み裏面に隆起する。若い葉は垂れ下がり、成葉でもやや垂れる。
④葉質は薄い革質。葉の表面は深緑色で無毛、光沢がある。裏面は灰白緑色で細かな伏毛が散生するか無毛。若い枝は緑色で太く無毛
⑤花期は8月。雌雄異株。葉腋の短枝に小球状の散形花序をだし、淡黄緑色の小さな花を数個つける。果実は液果。長さ約1.5cmの楕円形で、翌年の6月に紫黒色に熟す。
⑥類似種:タブノキ属の「アオガシ(ホソバタブ)」に似るが、アオガシは葉裏の側脈がほとんど隆起しないこと、アオガシは側脈のでる角度が狭い点で区別できる。詳細は「類似種の見分け方」参照。
⑦名前の由来:葉が硬く,触れ合うときにばりばりと音を立てるからという説や、枝や葉に油分が多く,ばりばりとよく燃えるからという説などがある。
本種は、旧分類では「ハマビワ属」とされていた
葉表 葉裏
葉表拡大 葉裏拡大
花芽
近影 近影2
近影3
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