フェイジョア(フトモモ科フェイジョア属)
①分布等:各地で果樹、花木として栽培。南米原産の常緑中木。幹は叢生し、高さ3~5mになる。栽培品種が多い。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯なし-常緑性(図14)。
③葉は対生し、葉身は 長さ 5~7cm、幅 2.5~3cmの倒卵状楕円形。葉柄は0.7~1.2cm。先端は円く、基部は楔形。葉縁は全縁葉脈は表面で凹み裏面に隆起する
④質は革質で厚く、表面は濃緑色で光沢があり無毛。裏面と葉柄は灰白緑色で、同色の綿毛が密生する若い枝は淡褐色で同色の軟毛が密生する
⑤花期は6~7月。枝先の葉腋に直径約4cmの花を1個ずつつける。花弁は4枚、肉質で厚く、内巻きし、外側が白く内側は紅色。雄しべは深紅色で約2cmと長く、黄色い花粉が葯につき、多数あるので美しく目立つ。雌しべは1個で、雄しべより長く突き出る。果実は長さ2.5~7.5cmの球形または楕円形で、9~11月に熟す。緑色で白い粉を帯び、芳香があり、生食できる。
⑥類似種:本種と同じフトモモ科フトモモ属の<フトモモ>は、東南アジア原産の常緑低木で、沖縄では古くから果樹として栽培されていたが、現在は野生化している。花期は5月頃。花は直径3cmほどで、白い雄しべが多くて目立つ。果実は液果。直径4cmほどの球形で、夏に黄色に熟す。味は薄いがバラのような芳香があって食べられる。フトモモ科バンジロウ属の<テリハバンジロウ>は、ブラジル原産の常緑小高木で、各地の温室内で観賞用に、また果樹として栽培されている。高さ5~7.5m、となり、葉はモチノキに似た葉が対生する。花期は春~初夏で、花はいろいろで多数の雄しべが目立つ。果実は液果。直径2~4cmの球形で、紫赤色(稀に黄色)に熟す。イチゴの実のような芳香があり食べられる。
⑦名前の由来:スペインの植物学者ダ・シルバ・フェイホアに因んだものという説などがある。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大 葉裏拡大2
近影 近影2
近影3 全影
フトモモ:花 フトモモ:若い実
フトモモ:近影
テリハバンジロウ:実 テリハバンジロウ:近影
inserted by FC2 system