ハイビャクシン(針状葉) (別名:イワダレネズ、ソナレ) (ヒノキ科ネズミサシ属)
①分布等:長崎県の対馬・壱岐、福岡県の沖島の海岸に自生する常緑低木。グラウンドカバーや寄せ植え、盆栽、庭木、根締め等として植栽。雌雄異株。イブキ(ビャクシン)の変種で、幹は地上を這い、ときに崖から垂れ下がるように伸び、高さ30~50cmになる。多くの園芸品種があり、本解説の写真もその1種とみられる。
②分類:針葉樹-針状・線状・広線状葉-輪生(図33)。
③葉はほとんどが針状で、3輪生または十字対生老木では稀に鱗状となる。葉身は 長さ 0.6~0.8cmの針状披針形。葉先は針状に鋭く尖り、触ると痛い
④葉の質は硬く、表面は緑色、裏面には白い気孔帯がある。両面とも無毛。若い枝は緑色、2年枝からは赤褐色で、稜がある。
⑤花期は5~6月。雌雄異株(稀に同株)。雄花は黄色、雌花は緑色で、いずれも枝先につく。種子は球果に包まれる。球果は、直径0.8~0.9cmの球形で、翌年の10月ごろ、粉白色の粉をかぶり紫黒色に熟す。
⑥名前由来:「這ビャクイン」の意で、幹が地上を這うことから。「イワダレネズ」はときに崖から下垂することから。「ソナレ」は「磯馴れ」の意で、磯に生えて海風に従って丈低く拡がることから。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉裏拡大
近影
全影  
 
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