①分布等:北海道、本州(中部地方以北)の高山帯に自生する常緑低木。雌雄同株。幹は主幹がなく、株立ち状となり、枝が地を這い、ところどころで根を出して四方に広がり、群落を形成する。高さ1~2mになる。樹皮は黒褐色で、薄く剥がれる。 ②分類:針葉樹-針状・線状・広線状葉-束生(図32)。 ③葉は短枝が長枝上にらせん状に互生し、短枝には長さ 3~5cmで線形の葉が5本束生する。先端は尖るがさわっても痛くない。縁にはまばらに微きょ歯がある。断面は三角形。 ④質は柔らかく、表面は深緑色、裏側の2面には白緑色の気孔帯がある。若い枝には淡籍褐色の毛が密生する。 ⑤花期は6~7月。雌雄同株。雄球花は紅色で新枝の基部に多数つき、雌球花は紫紅色で新枝の先に1~3個つける。種子は球果に包まれる。球果は、長さ3~6cm、直径2~2.5cmの卵状楕円形で、翌年の9月ごろ黒紫色から暗緑色に熟す。 ⑥名前の由来:「這松」の意で、高山帯で地を這うように生えている樹形に由来する。 |
葉表 | 葉裏 | |
葉裏拡大 | 枝 | |
雄球花 | 球果 | |
近影2 | 近影3 | |
近影3 | ||