①分布等：本州（伊豆半島、伊豆諸島、山口県）、九州、沖縄 の沿海地の海岸林に多く自生する常緑低木～小高木。幹は下部からよく分岐して茂り、高さ2～6ｍになる。樹皮は灰黒色。 ②分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-きょ歯は単きょ歯-側脈は葉縁に達する-常緑性（図27）。 ③葉は対生し、葉身は 長さ 5～20cm、幅 4～15cmの菱形状卵形～倒卵形。葉柄は2～3cm。先端は短く尖り、基部は広い楔形。葉縁には上半部に粗くて浅く不整なきょ歯がある。側脈は5～7対で、直線的に平行に伸びて葉縁に達する。 ④葉質は厚い革質。表面は深緑色で光沢があり、裏面は灰緑色で、両面とも無毛。裏面には全面に細かい腺点があり、基部付近には２～３個の大きい腺点がある。葉柄は無毛で赤味を帯びることが多い。若い枝は緑色で無毛、4両があり、2年枝から紫色を帯びる。 ⑤花期は3～5月。新枝の先に6～15ｃｍの集散花序をだし、白色の小さな花を多数つける。花冠は直径0.5～0.8ｃｍで、５深裂し平開する。雄しべは５個あり、花冠より短い。花には悪臭がある。果実は核果。直径0.7～0.9ｃｍの楕円形で、10～12月に赤く熟す。 ⑥類似種：＜コハクサンボク＞は、高さ２ｍ以下の低木で、伊豆諸島に自生する。 ⑦名前の由来：石川県の白山に自生すると誤認したことによるとされている。

葉表	葉裏
葉表拡大	葉表拡大２
葉裏拡大	枝
花序	実
近影	近影２
近影３	全影
幹