ヒイラギ(きょ歯なし) (モクセイ科キンモクセイ属)
①分布等:本州(関東以西)、四国、九州、沖縄 の山地に自生する常緑小高木。雌雄異株。幹は直立し、よく分岐し、高さ4~8mになる。樹皮は淡灰白色~濃褐色で、こまかいボツボツの皮目がある。
②分類: 広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯なし-常緑性(図14)。
     広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯あり-常緑性(図16)。
③葉は対生し、葉身は 長さ 3~8cm、幅 2~4cmの楕円形。葉柄は0.7~1.2cm。葉縁は、成木では全縁で、先端が棘状に尖るものと、尖るが棘状にはならないものがある。若い木では先端が棘状となった 2~5対の大きいきょ歯があり、触ると痛い
④質は厚い革質。表面は暗緑色で光沢があり、葉脈上に少し毛がある。裏面は淡緑色または帯黄緑色で緑色の細点があり無毛。葉柄と若い枝には微細な突起毛がある。
⑤花期は11~12月。雌雄異株。葉腋から直径0.5cmで香りのよい白い花を散形状に束生する。花冠は4深裂し、萼片は反り返る。果実は核果。長さ1.2~1.5cmの楕円形で、翌年の7月ごろ紫黒色に熟す。
⑥類似種:モチノキ科モチノキ属の「セイヨウヒイラギ」、「アメリカヒイラギ」、「ヤバネヒイラギモチ」は、葉が楕円形または長方形で縁に棘がある点でよく似ているが、これらは科属が異なり、葉は互生するので、対生の本種とは容易に区別できる。詳細は「類似種の見分け方」参照。
⑦名前の由来:針状のきょ歯に触れると痛いので、「疼(ひいら)ぐ木」から、ヒイラギとなった。
本種は、旧分類では「モクセイ属」とされていた。
葉表 葉裏
葉裏拡大 葉裏拡大2(緑色の細点がある)
雄花 両性花
近影
若い木の葉
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