ヒラドツツジ(ツツジ科ツツジ属)
①分布等:本州(関東以西)、四国、九州、沖縄 で栽培されている常緑低木。古くから長崎県平戸市で栽培されてきたもので、交配が重ねられオオムラサキなど300種を超える数多くの園芸品種がある。株立ちとなり、高さ1~3mになる。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面に毛がある-常緑性(図20)。
③葉は互生し、枝先に集まってつく。葉身は 長さ5cm~11cmの長楕円形。先端は尖り、その中央に突起がある。基部は楔形。葉縁は全縁で、粗い毛が密生する。
④葉は質が厚く、表面は濃緑色、裏面は淡緑色で、両面に毛があり、主脈と葉柄に粗い毛が密生する。
花期は4~5月。枝先に2~5個の大形の花をつける。花冠は直径5~12cmのロート状で、縁は5中裂し、上側の萼片に濃桃色の斑点模様がでる。花の色は白、赤、赤紫、など多様である。代表的な品種の<オオムラサキ>は鮮やかな紅紫色の大輪の花をつける。
⑥名前由来:江戸時代、奄美大島などに自生する<ケラマツツジ>が長崎県の平戸に持ち込まれ、平戸藩江戸屋敷で栽培しているうちに「キシツツジ」「モチツツジ」<タイワンヤマツツジ> などと自然交雑して生まれたものといわれる。この品種群を総称して「ヒラドツツジ」という。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉裏拡大
白花
近影 遠景
オオムラサキの花 ケラマツツジの花
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