①分布等：本州（関東地方以西）、四国、九州 の山地に自生する落葉低木。雌雄異株。幹はよく分岐し、高さ1～3ｍになる。 ②分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面は毛がない-側脈は明瞭-落葉性（図24）。 ③葉は2列に並んで互生する。葉身は、長さ 2～7cmの長楕円形。葉柄は0.3～0.6cm。縁は全縁で小さく波打つ。先端は鈍く尖り、基部は楔形。葉脈は表面で凹み裏面に隆起し、表面の小シワが目立つ。葉脈は表面で凹み裏面に隆起する。 ④葉質は薄く、葉の表面は緑色、裏面は緑白色で、両面とも無毛。若い枝は細く淡緑色で、ときに紫褐色を帯びて無毛。2年目枝には皮目が多い。 ⑤花期は6～8月。雌雄異株。葉腋に淡黄緑色の花をつける。雄花は約0.3ｃｍの花柄があり多数束生し、萼片と雄しべは各5個、約0.08ｃｍ退化した雌しべが1個あり３中裂する。雌花は約1ｃｍの花柄があり葉腋に1～5個つく。子房は扁球形で花柱は3個。果実は蒴果。直径0.3～0.4ｃｍの偏球形で約1ｃｍの果柄があり、10～11月に褐色に熟す。3個の溝があり、萼は宿存する。 ⑥類似種：同科コミカンソウ属の「コバンノキ」に似るが、コバンノキの葉は本種より一回り小さく、葉の基部が円く、裏面は粉白色で葉脈が緑色にみえるなどから、区別できる。見分け方の詳細は「類似種の見分け方」参照。 ＜アマミヒトツバハギ＞は、沖縄の海岸に自生するもので、葉が卵状で厚く、葉先が円いことが特徴。 ⑦名前の由来：ハギに似て いるがハギのように複葉ではなく単葉であることから。 ※本種は、旧分類では「トウダイグサ科」とされていた。

葉表	葉裏
葉裏拡大	枝
雄花	実
近影	近影２