ホンドミヤマネズ(ヒノキ科ネズミサシ属)
①分布等:本州中部の高山(至仏山~白山)に自生する常緑低木。雌雄異株。幹は地上を這い、高さ1mほどになる。
②分類:針葉樹-針状・線状・広線状葉-輪生(図33)。
③葉は3枚ずつ密に輪生し、次の輪生と互生して、6列となる。葉身は 長さ 0.5~1cm、幅 0.17~0.2cmの針状。葉先は針状に鋭くと尖り、先端部でやや湾曲する。
④葉の質は硬く、表面は浅く凹んで幅0.07~0..09cmの白い気孔線がある。裏面は濃緑色で光沢があって丸みを帯びる。両面とも無毛。横断面はやや鈍い三角形。
⑤花期は6月。雌雄異株。雄花は長さ0.4~0.5cmの楕円形で葉腋にほとんど無柄でつき、雄しべは3輪生6列。雌花は葉腋から出る長さ約0.1cmの小枝につく。3個の鱗片がある。種子は球果に包まれる。球果は、直径0.6~0.7cmの球形で、翌年の秋に粉拍色を帯びた青黒色に熟す。球果の先端は平らである。
⑥類似種:<ミヤマネズ>に似るが、葉がやや短いこと、表面の凹みがやや浅いこと、気孔帯の幅が広いこと、球果の先端は平らであることで区別する。
⑦名前由来:「本土深山ネズ」の意で、本州の高山に自生するネズミサシということから。
葉表 葉裏
3輪生の葉 ミヤマネズ(実)
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