①分布等：本州（関東以西）、四国、九州、沖縄 の山地に自生する常緑低木。雌雄異株。樹皮は灰黒色で、幹は直立し、高さ４ｍほどになる。樹皮は灰黒色で平滑。 ②分類：広葉樹（直立性）-単葉-葉は裂けない-互生-きょ歯なし-下面は毛がない-側脈は明瞭-常緑性(23図)。 ③葉は互生し、枝先に集まって輪生状につく。葉身は 長さ 5～12ｃｍ、幅 2～4ｃｍの倒卵状長楕円形。葉柄は 0.8～1.5cm。全縁で、先端は鋭く尖り、基部は楔形。基部の少し上から３主脈が目立ち、うち側方の脈は狭い角度で上に伸びる。当年の輪生状の葉の1段下に前年に枝先にあった輪生状の葉があり、年を追って段を重ねて広がる。若い枝は緑色で細く、はじめ淡褐色の絹毛があるが、のち無毛。 ④葉は薄い革質。表面は濃緑色で光沢があり、葉脈上に毛が少し残る。裏面は灰白緑色で無毛または伏毛が少し残る。 ⑤花期は3～4月。雌雄異株。葉腋から集散花序をだし、小さな暗紅色の花を密集して多数つける。1個の花序に3～9個の花がつき、総苞片は4～6個、花被片は4個。雄花には雄しべ6個と不稔の雌しべ1個、雌花には退化した雄しべ6個と雌しべが1個。果実は液果。長さ約1ｃｍの楕円形で、10～11月に黒紫色に熟す。 ⑥類似種：「シロダモ」に似るが、葉裏がシロダモほど白くなく、葉柄もシロダモより1cmほど短い。 ⑦和名の由来：カシに似ている本物ではないという意味。

葉表	葉裏
葉表拡大	葉表拡大２
葉表拡大	枝
雄花序	雄花序は密集して付く
若い実	近影
近影２	近影３
幹