イチゴノキ(ツツジ科イチゴノキ属)
①分布等:庭木、公園樹などとして稀に植栽。地中海沿岸原産の常緑低木。高さ2~3mになる。樹皮は赤褐色。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-単きょ歯-側脈は葉縁に達しないか不明瞭-きょ歯は葉身の全体にある-落葉性(図31)。
③葉は互生し、葉身は、長さ 5~10cm、幅 2~3cmの長楕円形。葉柄は0.5~1.5cm。葉先は次第に細くなってやや鈍く尖り、基部は葉柄に流れる。縁には前方を向く鈍く粗いきょ歯があり、やや裏面に反り気味。
④葉の質は革質でやや厚く、葉の表面はやや暗い濃緑色で光沢があり、裏面は淡緑色で、両面とも無毛。葉柄は淡緑色で、しばしば赤みを帯びる。当年枝は淡緑色で、2年枝からは茶褐色。
⑤花期は11~12月。枝先から長さ5cmほどの円錐花序を下垂し、白色または帯紅色の花を多数つける。花冠は直径0.4~0.6cmの壷形で、芳香がある。果実は直径1.5~2cmの球形で、表面にイボ状の突起がある。緑色→オレンジ色→赤色と徐々に色づいて、翌年、11~12月に紅色に熟す。花と果実を同時に見ることができるのが特徴。
⑥名前の由来:熟した赤色の果実が、表面がいぼいぼ状になっており、イチゴを連想することから。
⑦熟した果実は生食には適さないが、ジャムや果実酒用に使用されている。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2;
葉裏拡大
近影 全影
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