①分布等：北海道、本州（鳥取県以北の日本海側） のやや高い山地に自生する常緑小低木。雌雄異株。日本固有種。高さ１ｍ以下。 ②分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし--下面に毛がない-側脈は不明瞭（図22）。 ③葉は互生し、葉身は 長さ 5～12ｃｍ、幅 1～2.5ｃｍ の倒披針形。葉柄は殆どなく0.1～0.2ｃｍ。全縁で、先端はやや鋭く尖り、基部は長い楔形。葉脈は表面で凹み裏面に隆起する。特に主脈の隆起は著しい。側脈は不規則に曲がって乱れる。 ④葉の質はやや薄い革質で柔らかく、表面は濃緑色で光沢があり、裏面は淡緑色。両面とも無毛。若い枝は薄い緑色ではじめ毛があるが、後無毛。2年枝は淡褐色で無毛。 ⑤花期は6～7月。新枝の先に頂生し、数個の白い花が頭状花序をつくる。花は筒状で、萼筒は肉質で厚く長さ約.5ｃｍ。先端は4裂し、雄しべは8個、雌しべは1個。果実は液質の核果。直径約0.8ｃｍの楕円形で、7～8月に赤く熟す。 ⑥名前の由来：葉や実がミヤマシキミ（ミカン科）に似ているが、本物ではないので「カラス」を頭に付けたとされる。

葉表	葉裏
葉表拡大	葉裏拡大
枝	実
近影	近影２
全影