カシグルミ(クルミ科クルミ属) (別名:テウチグルミ、ペルシャグルミ)
①分布等:東北地方などの寒地で果樹として栽培。庭木などでは稀に植栽。欧州東部から西アジア原産の落葉高木。高さ10~20mになる。樹皮は暗灰色で、ほとんど平滑、不規則な割れ目ができる。
②分類:広葉樹(直立性)-複葉-1回羽状複葉-互生-きょ歯なし(図7)。
③葉は長さ 12~38cmの奇数羽状複葉で互生する。2~3対(ときに1対または4対)の小葉がほぼ対生する。小葉は長さ7~12cmの卵状長楕円形。縁は全縁。小葉の先端は鈍く尖り、基部は円形。側小葉柄は0.2~0.3cm。
④質はやや厚い革質。表面は明るい緑色で無毛。裏面は灰白緑色で、はじめ脈上に毛があるが、次第に落ち、脈腋に残る。葉柄や葉軸は若い枝は明るい緑色で、縦長の皮目がある。2年枝からは淡褐色となり光沢がある。
⑤花期は4~5月。雌雄異株。葉の展開と同時に開花する。雄花序は長さ10~15cmで葉腋から下垂し、雌花序は新枝の先端に2~3個上向きにつく。果実は核果状の堅果。直径4~5cmの球形で、10月に熟すと、裂開して淡褐色の堅果が落ちる。堅果は手でも簡単に割れ、中の種子は食用となる。
⑥名前の由来:菓子胡桃の意で、菓子の材料として利用されることから。別名のテウチグルミは手でも簡単に割れることから。
小葉表 小葉裏
小葉表拡大 小葉表拡大2
小葉裏拡大
雄花序 若い実
近影
inserted by FC2 system