ケムリノキ(ウルシ科ケムリノキ属) (別名:スモークツリー、ハグマノキ)
①分布等:各地で植栽。中国~ヨーロッパ南部原産の落葉低木。幹は根元近くで分岐し、枝を四方に拡げ、高さ4~5mになる。さまざまな園芸品種がある。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面は毛がない-側脈は明瞭-落葉性(図24)。
③葉は互生し、葉身は 長さ4~7cmの卵形。縁は全縁。先端は鈍く尖るか円く、基部は円形。
④葉の表面は暗緑色、裏面は灰緑色で、両面とも無毛。広い角度で伸びる側脈が目立つ。品種によっては、葉柄や主脈が赤みを帯びる。
⑤花期は6~7月。枝先に長さ15~20cmの円錐花序を出し、直径約0.3cmで黄緑色の小さい花を多数つける。花が落ちた後、花柄が糸状に伸びて羽毛状となり煙のように見える。花柄の色は白やピンクなど。果実は核果。直径約0.3cmの腎臓形で紅色に熟す。
⑥名前の由来:「ケムリノキ」は、「煙の木」の意で、花の後の果序が煙のように見えることから。「スモークツリー」は英名で、同じ由来である。「ハグマノキ」は「白熊(ハグマ)の木」の意で、煙のように見える花柄が、「白熊(ハグマ)= ウシ科のヤクの尻尾の白毛」でつくる仏具の払子(ほっす)に似ていることから。
本種は、旧分類では「ハグマノキ属」とされていた。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉裏拡大
花柄
近景 全影
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