①分布等：北海道、本州、四国、九州 の山地に自生する落葉低木。雌雄同株。高さ1～3ｍになる。樹皮は灰褐色で、まばらに皮目がある。 ②分類：広葉樹（直立性）-複葉-掌状複葉（図5）。 ③葉は、５小葉からなる掌状複葉で、長枝に互生し、短枝に束生する。葉柄は長さ3～10ｃｍ。側脈は5～7対。小葉は、中央の小葉が最も大きく、長さ4～12ｃｍ、幅2～6ｃｍの倒卵状長楕円形。先端はやや急に細くなって尖り、基部は葉柄に流れる。小葉柄は0.2～0.4ｃｍ。葉縁には重きょ歯がある。葉脈は表面で凹み、裏面に隆起する。 ④葉質はやや厚く、小葉の表面は緑色で全体に細毛がありザラつく。葉裏は、淡緑色で、葉柄とともに全体に灰褐色の縮毛が密生する。若い枝は灰白色で、はじめ淡褐色の毛が密生するが、後無毛。まばらに皮目がある。枝には幅広い棘が散在あるが、棘の少ない個体もある。 ⑤花期は8～9月。雌雄異株。本年枝の枝先に球形の散形花序を1～5個だし、緑白色または紫褐色の花を多数つける。両性花の花序は直径2.5～3ｃｍで先端部分につき、雄花だけの花序と雄花と両性花が混生する花序はやや小さく、下方につく。花弁と雄しべは各5個。花柱は紫褐色で浅く2裂する。果実は液果。直径0.6～0.8ｃｍの扁平な楕円形で、9～10月に黒く熟す。 ⑥名前由来：ウコギ属で毛が多いことから。別名のオニウコギは、花序や葉が大形である ことから。

小葉表	小葉裏
小葉表拡大	小葉表拡大２
小葉裏拡大	枝
花序の蕾（先端には大きい両性花序）	近影