キンモクセイ(きょ歯なし) (モクセイ科キンモクセイ属)
①分布等:本州(関東以西)、四国、九州 で植栽。中国大陸原産の常緑低木。雌雄異株。ギンモクセイの変種。わが国には雄株しかないとされている。高さ2~4mになる。樹皮は淡灰白色で平滑、皮目が多く目立つ。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯なし-常緑性(図14)。
    広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯あり-常緑性(図16)。
③葉は対生し、葉身は 長さ 7~12cm、幅 2~4cmの長楕円形。葉柄は0.7~1.5cm。葉脈は6~8対。先端は鋭く尖り、基部は楔形。葉縁は軽く波打ち、上半部に細かいきょ歯がある(図16)か全縁主脈・側脈は上面でくぼみ下面に隆起する若い枝は灰褐色で縦に筋がある。
④薄い革質で、表面は濃緑色で光沢がある。裏面は黄色味を帯びた緑色で、両面とも無毛。
⑤花期は9~10月。雌雄異株。葉腋に橙黄色の小さい花を散形状に束生する。花冠は、直径0.4~0.5cmで肉質、4深裂する。1つの花に雌しべ1個と雄しべ2個があるが、片方のしべが委縮している雌雄異株。日本には雄株しかない。強い芳香がある。果実はつけない。
⑥類似種:「ギンモクセイ」、「ウスギモクセイ」に似るが、見分け方は「類似種の見分け方」参照。
⑦名前の由来:モクセイ(木犀)は、漢名の木犀の音読みで、幹肌が硬く、動物の犀(さい)に似ることから。「キン」はオレンジ色の小さな花が多数束生して、強い芳香(ほうか)を漂わせることから。
本種は、旧分類では「モクセイ属」とされていた。
葉表 葉裏
きょ歯のある葉
近影  
 
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