キョウチクトウ (キョウチクトウ科キョウチクトウ属)
①分布等:本州(東北地方南部以南)、四国、九州、沖縄 で栽培。インド・中近東原産の常緑低木~小高木。幹は株立ちし、根元から多数分岐して、高さ3~5mになる。樹皮は暗褐色で平滑。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-輪生(図13)。
③葉は普通3輪生し、稀に4輪生。葉形は竹の葉のように細長く、葉身は 長さ6~20cm、幅1~2cm狭長楕円形。葉柄は0.3~0.7cm。葉縁は全縁で、先端は細長く鋭く尖り、基部は細長い楔形。側脈が多数あり整然と並ぶのが特徴。
④葉質は厚い肉質で、ゴムのような質感がある。表面は濃緑色で光沢があり、裏面は淡白緑色で、両面とも無毛。若い枝は緑色、のち暗褐色となる。
⑤花期は7~9月。枝先に集散花序をだし、紅、赤、白、ピンクの花を多数つける。花冠は直径4~5cmの高坏状で、上部は5裂し平開する。ふつうは花が紅色で八重咲のものが多い。果実は袋果。長さ10~14cmの線形で直立してつき、10~11月に熟すと、裂開して種子をだす。
⑥類似種:葉に斑が入るものがあり<フイリキョウチクトウ>という。
⑦名前の由来:「狭竹桃」の意で、葉が竹のように細長く、花がモモに似ていることからきた。
⑧有毒植物であるが、葉は強心・利尿の薬効があるといわれる。大気汚染に強いので、街路樹や工場の緑化樹として利用されている。真夏に咲く赤・白・ピンクの花で馴染みが深い。
葉表 葉裏
花(赤) 花(白)
近影 全影
フイリキョウチクトウ  
 
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