①分布等:北海道(南部)、本州、四国、九州、沖縄 の沿海部の山地に多く自生する常緑低木。高さ2~6mになる。樹皮は暗褐色で、老木では縦に浅く割れる。 ②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯あり-常緑性(図16)。 ③葉は対生。稀に互生または3輪生となることがある。葉身は 長さ 3~8cm、幅 2~4cmの楕円形。葉柄は0.5~1.5cm。葉先は鈍く尖り、基部は楔形。葉縁は浅く鈍いきょ歯が基部を除いてある。主脈は両面に隆起する。側脈は4~7対で、表面では淡緑色、裏面では緑色の筋としてみえる。 ④質は厚く、表面は濃緑色で光沢があり、裏面は淡白緑色で、両面と葉柄は無毛。若い枝は緑色で円く平滑、無毛でやや太い。冬芽や葉の落ちた褐色痕が3~5列に重なって枝をとりまき目立つ。 ⑤花期は6~7月。当年枝の葉腋から長さ2~5cmの集散花序をだし、多数の花をつける。花は黄緑色~緑白色で、直径約0.7cm。花弁と萼片、雄しべは4個。雄しべは発達した花盤の縁につく。果実は蒴果。直径0.6~0.8cmの球形で、10~11月に紅色に熟し、裂開して橙赤色の種子をぶら下げる。 ⑥類似種:「ツルマサキ」に名前が似ているが、ツルマサキはつる性なので簡単に見分けれる。詳細は「類似種の見分け方」参照。園芸品種は多数あり、葉の周辺に黄班が入る<フイリマサキ(キンマサキ)>、葉の周辺に乳白色の班が入る<ギンマサキ>、新葉の時は葉全体が黄色一色で、成長に伴い明るい緑色に変わる<オウゴンマサキ>、葉の周辺に淡黄色の斑が入る<オオサカベッコウマサキ>などがある。 ⑦名前の由来:葉が常緑なので「真青木」から転化したとの説がある。 |
葉表 | 葉裏 | |
葉表拡大 | 葉表拡大2 | |
葉裏拡大 | 枝 | |
花 | 若い実 | |
実 | 近影 | |
全影 | 幹 | |
フイリマサキ | オオサカベッコウマサキ | |
オウゴンマサキ(緑色に変わる途中) | ||