メラレウカ・リナリフォリア’スノーインサマー’ (フトモモ科コバノブラシ属)
①分布等:庭木、花木、ハーブとして植栽。オーストラリア原産の常緑低木。幹は直立し、高さ0.6~3mになる。フトモモ科コバノブラシノキ属の園芸品種<メラレウカ・アルテルニフォリア>の変種である。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯なし-常緑性(図14)。
③葉はらせん状に互生する。葉身は 長さ2~4cm、幅 0.2~0.4cmの針状狭長楕円形。葉柄は無い。先端は鋭く尖り、基部は楔形。葉縁は全縁葉脈は主脈のみが見え、下半分で凹み裏面に隆起する。側脈は見えない。
④質は草質で薄く、表面は明緑色、裏面は淡緑色で、両面とも無毛若い枝は淡褐色で無毛
⑤花期は6~7月。前年枝の葉腋に長さ約5cm、直径約3cm穂状花序をだし、白色でふわふわした羽毛状の花を多数つけ雪をかぶった様にみえる。花弁は5個あるが、開花後すぐに落ちる。羽毛状に見えるのは、雄しべで32~73個ずつ束生したものが5個ある。花には柑橘系の強い香りがある。果実は木質化した蒴果。直径約0.3cmの不整な扁臼形で汚灰色、数年間枝に残る。
⑥類似種:本種の原種<メラレウカ・アルテルニフォリア> は、別名<(ティーツリー)>と呼ばれ、この木の葉から採れる精油「ティーツリー油」は消毒、皮膚の薬として用いられ、スキンケア用品に配合されることもある。ティツリーの名前は、探検家ジェームズ・クック(クック船長)が Tea Plant と呼んで、この葉をお茶の葉として愛用したことからといわれるが定かでなない。葉が緑色で、柑橘系の爽やかな香りがあり、白色で羽毛状の花を楽しめる。そのほかの園芸品種としては、一年中柔らかくしなやかな黄金葉が楽しめ、芳香もある メラレウカ・ブラクテアタ ‘レボリューション・ゴールド’、新芽が美しい赤色で、秋には色鮮やかに紅葉する メラレウカ・ブラクテアタ‘レッド・ジェム’ などがある。
⑥名前の由来:学名”Melaleuca linariifolia Snow in Summer”をそのまま使用した。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大
花序(花が3個集合、花弁は無く
萼片が見える)
果序(葉は対生)
近影 近影2
全影
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