①分布等：本州、四国、九州 の山地に自生する落葉低木。高さ1～３ｍになる。樹皮は淡褐色。 ②分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-きょ歯は単きょ歯-側脈は葉縁に達する-落葉性（図29）。 ③葉は互生し、葉身の長さ 5～15ｃｍ、幅 2.5～7ｃｍの倒卵状楕円形。葉柄は長さ 1～2cm。葉の先端は尾状に伸びて鈍く尖り、基部は広い楔形で葉柄に流れる。縁には波状の粗いきょ歯がまばらにある。側脈は7～14対で、ほぼ並行して伸び分岐せずにきょ歯に入る。 ④葉は薄い膜質。表面は濃緑色で粗毛が散生しザラつく。裏面は緑色で、葉脈上に星状毛があり、葉腋に褐色の毛の束があって目立つ。葉柄はやや赤味を帯び星状毛がある。若い枝は褐灰色で星状毛があり、2年枝は紫褐色で淡褐色の皮目がある。 ⑤花期は5～7月。枝先に円錐花序を下垂し、淡黄緑色の小さな花を多数つける。花の直径は約0.4ｃｍで花弁は3個。果実は核果。直径約0.4ｃｍのほぼ球形で、10月に黒く熟す。 ⑥類似種：「コナラ」（別名：ハハソ）に似るが、コナラは葉の表面がザラつくことはなく、葉の基部が葉柄に流れないので区別できる。 ⑦名前の由来：「深山ハハソ」の意で、深山に生え、波状の鋸歯のある葉がコナラ（別名ハハソ）に似ていることから。

葉表	葉裏
葉表拡大	葉表拡大2
葉裏拡大	枝
若い実	近影