ムラサキハシドイ(別名:ライラック、リラ) (モクセイ科ハシドイ属)
①分布等:各地に植栽。特に北海道(中南部)に多い。ヨーロッパ南部原産の落葉低木~小高木。高さ3~6mになる。樹皮は灰白色で、縦に裂け剥がれる。「ライラック」や「リラ」の名前でよく知られている。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯なし-落葉性(図15)。
③葉は対生し、葉身は 長さ 4~10cm、幅 2.5~6cmの丸みのある三角形状広卵形~卵型。葉柄は1~3cm。先端は急に鋭く尖り、基部は切形または浅い心臓形。縁は全縁。
④葉質はやや硬い厚膜質。表面は青緑色で光沢があり、裏面は淡白緑色で、両面とも無毛。若い枝は淡褐色で稜があり、2本ずつ相対してでる。 
⑤花期は4~5月。枝先の葉腋から長さ10~20cmの円錐花序をだし、芳香のある淡紫色の花を多数咲かせる。園芸品種が多く、花の色は白、青、濃紫、紅紫色など変化がある。果実は蒴果。長さ約0.5cmの鋭頭の長楕円形で、9~10月に淡褐色に熟す。
⑥名前の由来:ムラサキ花のハシドイからムラサキハシドイとなったという説がある。英語のライラックやフランス語のリラも語源は、サンスクリットの lila(濃紺)から転じたとか、ペルシャ語の lilag(花)が語源だとするという説もある。
⑦古くから芳香と花の色を愛でて各地で植栽されている。日本への渡来は、明治22年に米国人宣教師サラ・クララ・スミスが、故郷アメリカから、札幌市のスミス女学校(北星学園の前身)に持ち込んだ1本 (北大付属植物園に現存)が始めとされている。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大
花序
近影 近影2
全影 全影2
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