ニオイバンマツリ(ナス科ブルンフェルシア属)
①分布等:暖地で庭木あるいは鉢木として時に植栽。南米原産の常緑低木。高さ1~3mになる。明治時代末期に渡来したという説がある園芸品種である。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面に毛がない-側脈は不明瞭(図22)。
③葉は互生で、葉身は 長さ 4~12cm、幅 1.5~4cm の 長楕円形~倒卵状楕円形。葉柄は0.3~1cm。葉先は鈍く尖り、基部は楔形。葉縁は全縁葉脈は主脈以外は少し見えるていど
④葉はのっぺりした柔らかい革質で、やや薄く、触るとすべすべした感触がある。表面は明るい緑色、裏面は淡緑色で、両面とも無毛。透かせば点在する油点が見える。葉柄は淡緑色若い枝は淡緑褐
⑤花期は4~7月。枝先に直径3.5~4cmでロート状の花を1~3個つける。筒部が3~4cmあり、先端は5裂し、反り返る。花の色は、はじめ中心部に白いリンクがある紫色で、その後次第に色が薄くなり数日後には白くなる。このため、1本の木に紫色の花と白色の花が混在する。花には芳香があり、特に夜間に強く香る。
⑥名前の由来:漢字では「匂蕃茉莉」で、花に芳香(匂)がある外来(蕃)のジャスミン(茉莉)に似た花というの意である。しかし、ジャスミンはモクセイ科であり、本種とは全く別のものである。
⑦本種には木全体に毒性がある。成分はアルカノイドで、間違って体内に入れてしまうと、強い幻覚作用を起こす可能性があるので注意が必要である。
本種は、旧分類では「バンマツリ属」とされていた
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大
近影
近影2 全影
inserted by FC2 system