オクシデンドルム(通称:スズランノキ) (ツツジ科オクシデンドルム属)
①分布等:稀に庭木、公園木として植栽。米国原産の落葉小高木~高木。幹は直立して楕円形の整った樹形をなし、高さ6~12m(自生地では30mにも)になる。樹皮は灰褐色で厚く、亀甲状~鱗状に深く割れる。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-きょ歯は単きょ歯-側脈は葉縁に達しないか不明瞭-きょ歯は葉身の上半部にある(図28)。
③葉は枝先に集まって互生する。葉身は 長さ 8~20cm、幅 4~9cm の長楕円形。葉柄は 0.5~2cm。側脈は10~13対。葉先は尾状に突き出して鋭く尖り、基部は楔形。葉縁は上半部に、小さく浅い波状のきょ歯があり、先端は腺に終わる。主脈は表面で凹み、裏面に顕著に隆起する。
④葉は薄い革質。表面は明るい緑色でやや赤みを帯びるものが多く、無毛、光沢がある。裏面は淡黄緑色で主脈沿いに粗い開出毛がある。葉柄はやや赤味帯びる傾向がある若い枝は淡緑色、2年枝は暗褐色で無毛。 秋に紫色を帯びた鮮やかな紅色に色づき、ニシキギ、ニッサとともに世界三大紅葉樹とされている。
⑤花期は6~8月。枝先に長さ15~25cmの円錐花序を下垂させ、白い花を多数下向きにつける。花序の枝は緩やかに反るのが特徴。花は長さ0.6~0.9cmの壷形で先端は浅く5裂し反り返る。雄しべは10個。花には芳香がある。果実は蒴果で、10月に熟す。
⑥名前の由来:属名の「Oxydendrum」をそのまま使用。通称の「スズランノキ」は花がスズランの花に似ていることから。
⑦本来の<スズランノキ>は北米東部を原産地とするツツジ科ゼノビア属の低木「ゼノビア」であるが、本種も通称「スズランノキ」として流通してり、和名の「スズランノキ」と通称の「スズランノキ」を混同する混乱がある。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大 葉裏拡大2
近影 全影
 
 
inserted by FC2 system