①分布等：本州（関東地方以南）、四国、九州、沖縄 の山地に自生する常緑高木。幹は直立し、分岐し、普通、高さ4～14mになる。樹皮は暗灰褐色で、老木では浅く縦に裂ける。 ②分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-単きょ歯-側脈は葉縁に達しないか不明瞭-きょ歯は葉身の全体にある-常緑性（図30） ③葉は枝先に集まって互生し、葉身は、長さ 10～20ｃｍ、幅 4～8ｃｍ の倒卵状楕円形または長楕円形。葉柄は2～4ｃｍ。先端は急に短く鋭く尖り、基部は広い楔形。葉縁には成木では、先端が線に終わる低い細かなきょ歯があるが、徒長枝や幼木では、刺状の細く鋭い鋸歯がある。 ④葉は革質。表面は深緑色でやや光沢があり、裏面は淡緑色で、両面とも無毛。冬芽は鮮紅色で大きく美しい。幼葉は帯紅色で目立つ。新葉が展開した後、古い葉は紅葉して落ちる。若い枝は淡褐色で無毛。 ⑤花期は5～6月。枝先に直径約15cmの半球状の散形花序をだし、直径0.6～0.8ｃｍの白い5弁花を多数つける。果実はナシ果。直径約0.6ｃmのほぼ球形で、10～11月には赤く熟す。 ⑥類似種：「カナメモチ」に似るが、カナメモチの葉は5～10ｃｍであるに対し、本種の方が明らかに大型であり、葉柄にきょ歯状の突起が入り込むことはない点などにより区別する。見分け方の詳細は「類似種の見分け方」参照。 ⑦名前の由来：カナメモチに似て大型であることから。 ⑧本種とカナメモチとの雑種から作られた園芸品種＜レッドロビン＞が多く植えられており、若葉の赤色が濃い。

葉表	葉裏
葉表拡大	葉表拡大２
葉裏拡大	枝
花序	若い実
冬芽	近影
全影	幹（老木）