①分布等:果樹として暖地で栽培。インド、ミャンマー、マレーシアなどの熱帯地域原産の常緑低木。高さ2~3mになる。多くの栽培品種があり、本解説の写真は、バレンタインライムである。 ②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-単きょ歯-側脈は葉縁に達しないか不明瞭- きょ歯は葉身の全体にある-常緑性(図30) ③葉は互生し、葉身は 長さ 6~12cm、幅 3~7cm の長楕円形~狭長楕円形。葉柄は0.5~1cm。葉先は鈍く尖り、基部は広い楔形~円形。葉縁は不規則なでこぼこした低い波状のきょ歯がある。主脈は両面に隆起し、側脈は裏面のみに隆起する。 ④葉はやや厚い革質。表面は濃緑色、裏面は黄味を帯びた淡緑色で無数の小さい油点(陽にかざし拡大すると見える)がある。両面とも無毛。葉柄には幅狭い線状の翼がある。若い枝は緑色で稜があり、枝には葉腋に小さい棘がある。 ⑤花期は5~6月(品種によっては四季成り性があり7~8月に開花することがある)。枝先または葉腋に5弁の白い花を1個つけるか、数個が集まって総状花序をなす。花は直径約2cm、花弁はへら形で内側に巻き舟形となる。果実はミカン状果。長さ5~6cmの楕円形で、レモンに似ているが、レモンより丸っぽく、また、乳頭と呼ばれる先端の突起が小さく若干小振りである。品種により異なるが、8~9月に緑がかった黄色に熟す。香気があり、酸味が強く、通常は未熟のうちに収穫し、ジュースや香味料とする。 ⑥名前の由来:アラビヤ語に由来し、レモンと同語源とされている。 |
葉表 | 葉裏 | |
葉表拡大 | 葉表拡大2 | |
葉裏拡大 | 葉柄の翼 | |
枝 | 実 | |