①分布等：本州（関東以西）、四国、九州、沖縄 の山地に自生する常緑小高木。高さ5～10ｍになる。樹皮は黒紫褐色で、横に長い皮目があり、老木になると細かく剥がれる。 ②分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-単きょ歯-側脈は葉縁に達しないか不明瞭- 　　　　きょ歯は葉身の全体にある-常緑性（図30） 　分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-単きょ歯-側脈は葉縁に達しないか不明瞭- 　　　　きょ歯は葉身の上半部にある-常緑性（図28） 　分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面は毛がない-側脈は明瞭-常緑性（図23） ③葉は互生し、葉身は 長さ 5～8ｃｍ、幅 2～3ｃｍ の狭長楕円形。葉柄は0.8～1ｃｍ。葉先は尾状に長く伸びて鈍く尖り、基部は広い楔形。葉縁は強く波打ち、葉身の全体に針のような鋭いきょ歯がある。若い木では葉身の上半部（図28）のみに針のような鋭いきょ歯があるものもあり、成木では全縁（図23）。 ④葉は革質。表面は濃緑色、裏面は灰緑色で、両面とも光沢があり無毛。葉柄は無毛で、頂部に一対の蜜腺があるが、あまり目立たない。若い枝は紫褐色で無毛で光沢があり、円い皮目が多い。 ⑤花期は9～10月。当年枝の葉腋から、長さ5～8ｃｍの総状花序をだし、白い小さな花を多数つける。花序の下部には葉をつけない。花は直径約0.5ｃｍで花弁は5個。雄しべは多数あり花弁より長く突き出る。萼筒は長さ約1.5ｃｍの杯形。果実は核果。長さ約1ｃｍの楕円形で、5～6月に黒紫色に熟す。 ⑥名前の由来：本種の花がイヌザクラの花に似ているため、イヌザクラの中国名｢橉木 lin mu」を、間違えて本種の字に当ててしまったものとされている。 ※本種は、旧分類では「サクラ属」とされていた。

葉表	葉裏
葉表拡大	葉表拡大2
葉裏拡大	枝
近影