ロウバイ(ロウバイ科ロウバイ属)
①分布等:本州(関東以西)、四国、九州 で植栽。中国大陸中部原産の落葉低木。幹は叢生してよく分岐し、高さ2~4mになる。樹皮は淡灰褐色で、小さな皮目が縦に並ぶ。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯なし-落葉性(図15)。
③葉は対生し、葉身は 長さ 7~15cm、幅 4~6cmの卵形~長楕円形。葉柄は0.3~0.8cm。側脈は5~7対。葉の先端は次第に狭まって長く尖り、基部は広い楔形。葉縁は全縁で、大きな波状となり、しばしば裏面に反る。葉脈は細脈まで表面で凹み裏面に隆起する。
④葉質はやや薄くて硬い。葉の表面は濃緑色で棘状の毛が散生し葉先から基部へ向けてなでるとザラつく(逆方向は滑らか)。裏面は緑色で長毛が脈上に少しある。若い枝は淡緑色で短毛があり、縦に長い長楕円形の皮目が点在する。
⑤花期は1~2月。両性花。まだ他の樹の花が少ないころ、葉の展開前に、やや透き通った感じの香りのよい黄色の花を下向きにつける。直径は約2cm。花被片は多数あり、内側の花被片は暗紫色で小さく、外側の花被片は黄色で光沢がある。果実は偽果。花後、花床が肥大して長さ約4cmの長卵形の偽果となり、やがて表面が木質化して褐色となる。
⑥類似種:よく栽培されているのは<ソシンロウバイ>で、花が大きく、内花被も黄色のもの。また、アメリカロウバイ属の<アメリカロウバイ(クロバナロウバイ)>は、5~6月ごろ、暗赤紫色の花を咲かせる。
⑦名前の由来:漢名の「蝋梅」を音読みしたもの。花ビラが蝋細工のような質感で梅に似た花が咲くからとか、陰暦の臘月(旧暦12月、現在の1月)の頃に咲く花だから、などの説もある。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉裏拡大
若い実
近影 近影2
近影3 全影
 
 
ソシンロウバイ(花) ソシンロウバイ(実)
アメリカロウバイ(花) アメリカロウバイ(実)
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