①分布等：庭園などに花木として植栽。中国、朝鮮半島原産の落葉高木。江戸時代に薬用植物として渡来。幹は直立し、分岐し、高さ 10～15ｍになる。樹皮は灰黒褐色で、薄く鱗片状に剥がれ、淡褐色になる。 ②分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯なし-落葉性（図15）。 ③葉は枝先に集まって対生につく。葉身は 長さ 4～12、幅 2～7cmの披針状楕円形～広卵形。葉柄は0.5～1.5cm。葉縁は全縁。葉先は尾状に伸びて鋭く尖り、基部は円形。側脈は4～7対あり、湾曲しながら先端に向かう。 ④葉の表面は濃緑色で光沢があり、裏面は灰緑色で、両面とも葉脈上に毛があり、裏面の脈腋に濃褐色の毛叢があるのが特徴。若い枝は、紫褐色で4個の鈍い稜があり、伏毛がある。 ⑤花期は3～4月。葉の展開前に、短枝の先に直径2～3ｃｍの散形花序をだし、黄金色の小さな花を多数つける。花弁は4個で長さ約0.3ｃｍ、先端は尖り、反り返る。雄しべは4個で長く突き出し、花柱は1個。果実は核果。長さ1.2～2ｃｍの長楕円形で、9～10月に赤く熟す。 ⑥類似種：「ミズキ」、「クマノミズキ」に似るが、見分け方は「類似種の見分け方」参照。 ⑦名前の由来：中国名の「山茱萸」を音読みしたもの。「ハルコガネバナ」は「春黄金花」の意で、葉がでる前に花が咲き、樹木全体が黄色に見えることから。

葉表	葉裏
葉表拡大	葉表拡大２
葉裏拡大	枝
花	実
近影	近影２
近影３	全影
幹