セイヨウハコヤナギ(ヤナギ科ヤマナラシ属) (別名:ポプラ、イタリアヤマナラシ)
①分布等:日本各地で街路樹や庭園木として植栽。ヨーロッパ、西アジア原産の落葉高木。雌雄異株。明治時代中期にアメリカから渡来。幹は直立し,枝は幹に沿うように立ち上がり,すっきりとした樹形となる。高さ20~30mとなり、時に40mに達する。樹皮は若いうちは灰色で平滑、成木では灰褐色~黒褐色で縦に裂け目が入る。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-きょ歯は単きょ歯-側脈は葉縁に達する-落葉性(図29)。
③葉は互生し、葉身は 長さ、幅とも 4~12cm の広三角状または菱状三角形。葉柄は長く 2~5cm。葉先は急に狭まって鋭く尖り基部は広い楔形~切形。葉縁には細かいきょ歯がある。
④葉の表面は濃緑色で光沢があり、裏面は淡緑色で、両面とも無毛。葉柄は赤みを帯びて無毛、葉に近い部分で葉の面に対し直角方向に扁平で、少しの風でもサヤサヤと揺らぐ
⑤花期は4~5月。雌雄異株。雄花序、雌花序とも、長さ4~10cmの尾状花序で、前年枝の枝先から下垂する。雄花序は暗赤色。雌花序は黄緑色。果実は蒴果が集まった複合果。長さ15~20cmの長楕円形で、5~6月に熟し、白い綿毛に包まれた種子を放出する。
⑥名前の由来:「西洋から来たハコヤナギ」の意。「ハコヤナギ」は、この材で箱を作ったことから。なお、ハコヤナギは「ヤマナラシ」の別名である。別名の「ポプラ」の語源はラテン語の「Populus(人民)」で、往時、家の前庭に植えられ、市民がこの樹の木陰で集会を開いたことから名づけられたとされる。
葉表 葉裏
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