セイヨウミザクラ(バラ科サクラ属) (別名:サクランボ、オウトウ)
①分布等:山形、福島、長野、山梨の各県と北海道で栽培。西アジア原産で、ヨーロッパ、北西アフリカ、に野生化している落葉高木。いわゆるサクランボのことで、明治時代初期に渡来。高さ15~20mになる。栽培品種が多く、”ナポレオン”、”佐藤錦”などがある。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-重きょ歯-側脈は葉縁に達しない(図26)。
③葉は互生し、葉身は、長さ 6~12cmの倒卵状長楕円形。葉柄は1.5~2cm。先端は急に狭まって鋭く尖り、基部は円形~広い楔形。葉縁は不揃いな重きょ歯と単きょ歯が混じる蜜腺は、葉柄の上部に一対つく。葉脈は8~10対。
④葉の質はやや厚く、表面は濃緑色で無毛、裏面はやや白色を帯び、脈に沿って伏毛がある。若い枝は褐色~紫褐色
⑤花期は3月中旬~4月。葉の展開と同時または展開前に、散形花序をだし、3~4個の白い5弁花をつける。果実は核果。直径約2cmの球形で、6月に黄赤色または黒紫色に熟す。
⑥類似種:中國原産の<カラミザクラ(別名:シナミザクラ)>は、中国原産の実桜で、稀に植えられている。花期は早く3月上旬。花は白~淡紅色で、5弁、直径は約2cm、雄しべが長いのが特徴。若干酸味があるが食用になる。
⑦名前の由来:「西洋実桜」の意で、西洋産で美味しい実がなることから。「サクランボ」は「桜ん坊(さくらんぼう)」の「う」が落ちた語で、「桜ん坊」は実を擬人化したか、実の形を坊主頭に見立てた、など諸説がある。「オウトウ」は「桜桃」の意で、サクランボの漢字表記。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大
近影 カラミザクラの花
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