①分布等：本州以南の各地で庭木や街路樹として植栽。地中海沿岸から西アジア原産の常緑低木～小高木。幹はやや屈曲し、分岐し、高さ1～8ｍになる。 ②分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯なし-常緑性（図14）。 ③葉は普通対生し、葉身は 長さ 1.5～2.5ｃｍの倒卵形。葉柄は非常に短く0.1～0.2ｃｍ。葉の先端は小さく凹み、基部は楔形。葉縁は全縁でやや裏側に反り返る。 ④質は革質で厚く滑らか。葉の表面は黄緑色で光沢があり、裏面は淡黄緑色で主脈上に白色の短毛があり白い線のように見える。側脈はほとんど見えない。若い枝は緑色で無毛、４稜があって角ばる。葉は、冬期に寒さにあうと山吹色や茶色に紅葉する。 ⑤花期は3～4月。雌雄同株。枝の先端や葉腋に、淡黄色の小さな花を数個束生する。果実は蒴果。長さ約0.5ｃｍの倒卵形で、先端に３本の角状の花柱を残して、10月に緑褐色に熟す。 ⑥類似種：同属の「ツゲ」、「ヒメツゲ」、「チョウセンヒメツゲ」に似るが、見分け方は「類似種の見分け方」参照。 ⑦名前の由来：西洋産のツゲの意。別名のボックスウッドは、この木の材が緻密で箱を作る素材に適していることから。

葉表	葉裏
葉表拡大	葉表拡大２
葉裏拡大	若い枝
近影	遠景（人工樹形）