①分布等:暖地で庭木や鉢植として使用。熱帯アメリカ原産の常緑低木。幹は細い枝を多数伸ばして、高さ1~2mになる。 ②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯あり-常緑性(図16)。 ③葉は十字対生し、葉身は 長さ 3~8cm、幅 2~5cmの三角状楕円形~卵状楕円形。葉柄はやや太く、長さ 約1cm。側脈は4~6対。葉の先端は次第に狭まって尖り、基部は葉柄に流れる。葉縁には鈍いきょ歯があり、硬い毛がある。葉脈は細脈まで、表面で凹み裏面に隆起し、表面のシワが目立つ。 ④質はやや厚く、表面は濃緑色、裏面は帯白緑色で、両面に硬い毛が密生し、触ると著しいザラザラ感がある。葉柄は葉身と同じ色で、かたい毛がある。若い枝は淡緑色~淡褐色で、稜があり四角形。硬い短毛があり、小さい棘がある。触ると痛い。 ⑤花期は8~9月。枝先と葉腋から長い花径のあり直径約3cmの頭状花序をだし、多数の花をつける。花は直径約0.5cmのロート状で先端は4~5裂し、平開する。花筒は長さ葯1cm。花冠の色は、はじめ黄色または淡紅色で、のちに橙色または濃赤色に変化するが、白色の品種もある。果実は核果。直径約0.3cmの球形で、11月に黒く熟す。 ⑥類似種:棘がない種類もあり、<トゲナシランタナ>という。<キバナランタナ>は丈が高さ30cm程度と低く、鉢植えに適する。 ⑦名前の由来:花の色が、黄色や淡紅色、橙いろや濃赤色など、次々に変化していくことから。別名の「ランタナ」は、属名の「Lantana」をそのまま使った。 ⑧本種は、繁殖力が極めて強く、世界各国で野生化し、生態系に与える影響が懸念されているため、「世界の侵略的外来種ワースト100」に指定されている。日本では環境省「要注意外来種生物リスト」に指定されている。また主に花と果実に毒があるため、食べると、おう吐や下痢、腹痛などの症状が見られるので要注意である。 |
葉表 | 葉裏 | |
葉表拡大 | 葉表拡大2 | |
葉裏拡大 | 枝 | |
花 | 花2 | |
若い実 | 近影 | |
近影2 | 全影 | |
全影2 | ||