タイワンレンギョウ(別名:ハリマツリ、デュランタ) (クマツヅラ科タイワンレンギョウ属)
①分布等:暖地で庭木や鉢植として使用。アメリカ南部~ブラジル原産の常緑低木。枝は長く伸びてやや垂れ、高さ0.3~4.5mになる。多数の園芸品種があり、写真は代表的な園芸品種「タカラヅカ」である。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯あり-常緑性(図16)。
③葉は対生し、葉身は 長さ 2~8cm、幅 1.5~4cmの卵形~菱形状。葉柄は長さ 約1cm。側脈は6対。葉の先端は次第に狭まって尖り、基部は葉柄に流れる。葉縁は上半分に先が前方を向く粗いきょ歯があるか、時に全縁。
④質は柔らかく薄い質感があり、表面は濃緑色、裏面は帯白緑色。葉柄は葉身と同じ色で、かたい毛がある。若い枝は淡緑色で、4稜があり、縦に連なる皮目がある。また、時に、葉腋からでる長さ0.2~1.4cmの小さい棘があり(棘がない品種もある)、触ると痛い。
⑤花期は5~10月。枝先または葉腋から枝垂れた総状花序をだし、多数の花をつける。花は直径1.2~1.5cmのロート状で先端は5裂し、平開する。花筒は湾曲し長さ0.7~0.8cm。花冠の色は、濃紫色で白い縁取りがある。白色の品種「アルパ」などもある。果実は核果。直径06~0.8cmの球形で、光沢があり、無毛。6~10月に橙色~橙黄色に熟す。萼は花後に肥大して宿存し果実を包み、先端は円錐状に尖る。花には芳香があるが、果実は有毒である。
⑥名前の由来:南米原産でありながら「タイワンレンギョウ」と呼ばれる理由は不詳。別名の「ハリマツリ」は、品種により棘があることから「ハリ」、花姿が似ている「ジャスミン」を「マツリ」ということから。「デュランタ」は、属名の「Duranta」をそのまま使っもので、「Duranta」は、16世紀の植物学者でローマ法王の侍医でもあった「C.デュランテス」にちなむ。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大
花序
近影 全影
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