トビカズラ(マメ科トビカズラ属) (別名:アイラトビカズラ)
①分布等:熊本県と長崎県佐世保市沖の無人島の二カ所のみ自生。中国長江流域原産の大形のつる性の常緑樹。熊本県鹿本郡菊鹿町相良にある木は、樹齢1000年といわれ国の特別天然記念物に指定されている。幹の直径は40~60cmcmになるという。
②分類:広葉樹(つる性)-複葉(図1)
③葉は3出複葉で互生する。小葉身は 長さ7~15cm、幅 4~8cmの卵状長楕円形。長い葉柄がある。先端は急に鋭く尖り、基部は頂小葉では円形、側小葉では左右著しくゆがんだ円形
④葉は薄い革質。表面は深緑色で光沢があり、はじめ白い圧毛があるが、のち無毛。裏面は灰緑色で無毛。若い枝ははじめ淡黄色の圧毛があるが、のち無毛。
⑤花期は5月。太い枝から長さ12~20cmの総状花序を下垂してだし、長さ約7cmで暗紫色の蝶形花を10数個つける。花序の軸と花柄には汚褐色の短毛が密生し、。果実は豆果。長さ60cmの鞘状。
⑥名前の由来:源平合戦の時に、焼き討ちにされて寺の千手観音像が空を飛んでこの木に乗り移り、難を逃れたという伝説に基づく。別名は「相良トビカズラ」の意で、熊本県菊鹿郡相良地区で発見されたことから。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉表拡大2
葉裏拡大
近影 全影(人工樹形)
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