①分布等：本州（中部以西）、四国 の山地に自生する落葉低木。よく分岐し、高さ1～2ｍになる。樹皮は灰色で、古くなると縦に裂け、短冊状に剥げる。 ②分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯あり-落葉性-側脈は葉縁に達しない-下面に星状毛あり(図18)。 ③葉は対生し、葉身は長さ 3.5～8ｃｍ、幅 2.5～3.5cmの長楕円状披針形。葉柄は0.3～0.5ｃｍ。縁には不揃いな細かいきょ歯がある。先端は尾状に長く伸びて鋭く尖り、基部は円形。 ④質はやや薄く、葉の表面は緑色で4本の枝をもつ星状毛が散生しザラつく。裏面は灰白色で、10～14本の枝を持つ星状毛が密生しザラつく。葉柄は短く 0.3～0.5cmで、左右の付け根が合着して枝を取り巻く場合が多く星状毛が密生する。若い枝は紫褐色で星状毛が密生する。枝の中央（髄）が中空となっている。 ⑤花期は4～5月。枝先に狭い円錐花序をだし、白い花を多数下向きにつける。花序の枝、萼には星状毛が密生する。花柄は長さ1～2cm。花冠は鐘形で萼と花弁は各5個、花弁は長さ0.8～1ｃｍの長楕円形で、外側には星状毛が散生する。雄しべは10個。花柱は3～4個。果実は蒴果。直径3～3.5ｍｍの球形で、星状毛が密生し、萼片と花柱を残して、10月ごろ淡褐色に熟す。 ⑥類似種：ウツギ、マルバウツギ、ヒメウツギに似るが、見分け方は、「類似種の見分け方」参照。 ⑦名前由来：「裏白空木」の意で、葉裏が白ことから。 ※本種は、旧分類では「ユキノシタ科」とされていた。

葉表	葉裏
葉表拡大	葉表拡大2
葉裏拡大	枝
花	若い実
近影