①分布等:本州(近畿地方以西)の石灰岩地を中心に深山に自生する落葉低木。高さ2mほどになる。 ②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯なし-落葉性(図15)。 ③葉は対生し、葉身は 長さ 4~10cm、幅 1.2~4cmの長楕円状披針形。葉柄は0.7~1cm。葉先は長く伸びて鋭く尖り、基部は広い楔形。葉縁は全縁で毛が密生する。側脈は表面で凹み裏面に隆起する。 ④質は薄い膜質。表面は毛が散生するか無毛で、やや光沢がある。裏面は淡緑色で無毛。葉柄は無毛か腺毛があり、若い枝は淡緑色で無毛。 ⑤花期は4~5月。両性花。枝先の葉腋から長さ0.5~2cmの花柄をだし、黄白色の花を2個ずつつける。花は始め白色であるが後に淡黄色に変化する。筒状で先は上下に分かれ、上片は浅く4裂する。花は香りが良い。果実は2個の液果が合着してつく複合果。液果は、長さ0.7~0.8cmの楕円形で、7~8月に紅色に熟す。 ⑥類似種:同属の「オニヒョウタンボク」、「ダイセンヒョウタンボク」、「ヤマヒョウタンボク」に似るが、見分け方は「類似種の見分け方」参照。 ⑦名前の由来:「ヒョウタンボク」は瓢箪木の意で、赤い実が2つなり、実が触れ合った部分が合着し瓢箪に見えることに由来する。「ウスバ」は、葉質が薄いことから。 |
葉表 | 葉裏 | |
葉表拡大 | 葉表拡大2 | |
葉裏拡大 | 枝 | |
花 | 若い実 | |
実 | 近影 | |
全影 | ||