ヤツデ(ウコギ科ヤツデ属)
①分布等:本州(茨城県以西)、四国、九州、沖縄 の海に近い丘陵帯に自生する常緑低木。雌雄同種。日本固有種。幹は基部から数本立ちし、高さ1~2mになる。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-分裂葉-互生-きょ歯あり(図12)。
③葉は互生し枝先に集まってつく葉身は径 20cm~40cmと大きい円形で、掌状に深く 7~11裂する。葉柄は長く 20~45cm。裂片は先端が鋭く尖り、基部は浅~深い心臓形基部から7~11本の掌状脈が出る主脈は両面に隆起する。葉縁には粗いきょ歯がある。
④葉質は厚く、葉の上面は濃緑色で光沢があり無毛。裏面には淡緑色で葉脈基部に縮毛が少し残る。若い枝は緑色で褐色の長い毛がある。
⑤花期は11~12月。枝先に1~2回分岐する複散形花序を円錐状につけ、白い小さな花を多数つける。上部の花序には両性花、下部の花序には雄花がつく。果実は液果。直径0.7~1cmの扁球形で、翌年の4~5月に黒紫色に熟す。
⑥類似種:葉縁に白班のあるものを<フクリンヤツデ>という。
⑦名前の由来:「八つ手」の意で、切れこみの多いことを「八」で表現したもの。
葉表 葉裏
葉表拡大 葉裏拡大
花序
近影  
 
inserted by FC2 system