ザクロ(ミソハギ科ザクロ属)
①分布等:庭木などとして各地で植栽。西アジア原産の落葉小高木。幹は屈曲し、よく分岐し、高さ5~6mになる。樹皮は褐色で不規則に剥がれる。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-対生-きょ歯なし-落葉性(図15)。
③葉は長枝に対生し、短枝に束生する。葉身は 長さ 2~5cm、幅 1~2cmの倒卵状長楕円形または長楕円形。葉柄は0.3~0.7cm。葉縁は全縁で、葉先は鈍く尖るか円形、基部は楔形。
④葉の表面は濃緑色で光沢があり、裏面は緑色で、両面とも無毛。若い枝は淡褐色で無毛、4稜があり、短枝の先は時に棘となる
⑤花期は6~7月。両性花。枝の先端や短枝の先に朱赤色の花を数個つける。花は直径約5cmの筒形、肉質で光沢があり、先端は5~7裂する。果実は直径約5cmの球形で、9~10月に熟すと、不規則に裂開して多数の種子が顔を出す。種子の外皮は淡紅色で、甘酸っぱく生食できる。
⑥類似種:栽培品種が多く、花が重弁の<ヤエザクロ>や、全体に小型の<ヒメザクロ>等がある。
⑦名前の由来:原産地の近くにある「ザグロス山脈」の名にちなんだという説や、漢名の「石榴」をシャクリュウと読み、それがザクロに転化したという説などがある。
本種は、旧分類では「ザクロ科」とされていた
葉表 葉裏
裂開前の実
近影 近影
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