オオシマザクラ - オオヤマザクラ - ヤマザクラ - カンヒザクラ
  オオシマザクラ オオヤマザクラ ヤマザクラ カンヒザクラ
バラ科サクラ属 バラ科サクラ属 バラ科サクラ属 バラ科サクラ属
葉と
①分布等:本州(房総半島、三浦半島、伊豆半島、伊豆諸島)に自生する落葉高木。
高さ10~15mになる。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-重きょ歯-側脈は葉縁に達しない(図26)。

③葉は互生。
①分布等:北海道、本州、四国(石鎚山)の山地に自生する落葉高木。
高さ20~25mになる。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-側脈は葉縁に達しないか不明瞭-きょ歯は全縁にある-落葉性(図31)。
③葉は互生。
①分布等:本州(宮城・新潟県以西)、四国、九州 の山地に広く自生する落葉高木。
高さ20~25mになる。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-重きょ歯-側脈は葉縁に達しない(図26)。

③葉は互生。
①分布等:本州(関東以西)、四国、九州、沖縄 で植栽。台湾、中国南部原産の暖地性の落葉小高木。高さ5~7mになる。
②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-重きょ歯-側脈は葉縁に達しない(図26)。
③葉は互生。
葉表
④葉身は、長さ 8~13cm、幅 5~8cmの倒卵状長楕円形~倒卵状楕円形で、最大幅は先端寄り。
⑤葉柄は長さ 1.5~3cm。
⑥先端は尾状に長く伸びて尖り基部は円形、ときにくさび形。
⑧側脈は7~9対。
⑩質はやや厚く、表面は濃緑色で光沢があり無毛。
④葉身は 長さ 8~15cm、幅 4~8cm の楕円形~倒卵状楕円形。


⑤葉柄は長さ 1.5~3cm。
⑥葉の先端は長く尾状に伸びて鋭く尖り、基部は円形~切形。
⑧葉脈は7~10対。
⑩葉質はやや厚く、葉の表面は濃緑色で無毛。
④葉身は、長さ 7~12cm、幅 3~5cmの倒卵形~長楕円形で、最大幅は中央~先端寄り。

⑤葉柄は長さ 2~2.5cm
⑥先端は尾状に長く伸びて尖り、基部は円形または広い楔形。
⑧側脈は8~12対。
⑩表面は濃緑色で無毛.。
④葉身は 長さ 8~13cm、幅 2~5cm の長楕円形~楕円形で、最大幅は中央~先端より。

⑤葉柄は長さ 0.8~1cm
⑥先端は短く尾状に伸びて尖り、基部は心臓形~円形。
⑧葉脈は8~9対。
⑩表面は濃緑色で光沢があり、無毛。
葉裏
⑪裏面は淡緑色でやや光沢があり無毛。 ⑪裏面は粉白緑色で無毛。 ⑪裏面は灰緑色で無毛。 ⑪裏面は緑色で無毛。
葉表
拡大
⑦葉縁には深く鋭い単きょ歯があり、一部重きょ歯が混ざる。きょ歯の先端は芒状に鋭く伸びる ⑦縁には粗い三角状の単きょ歯に重きょ歯が混じり、きょ歯の先端は腺に終わる ⑦葉縁には細くて鋭い単きょ歯または不整の重きょ歯があり、先端は腺で終わる。きょ歯の大きさは日本産サクラ類では最小。 ⑦葉縁には細かく鋭い単きょ歯に重きょ歯が少し混じり、きょ歯の先端は葉先方向にやや伏せる
葉表
拡大2
⑨葉柄は無毛の上部に一対の密腺がある。
⑫若い枝は太く、淡褐色で無毛。
⑨葉柄は無毛で赤みを帯び、上部に1対の蜜腺がある。
⑫若い枝は栗褐色~赤褐色で無毛。
⑨葉柄は無毛で赤みを帯び、上部に赤い一対の密腺がある。
若い枝は赤褐色で無毛褐色の盛り上がった皮目が目立つ
⑨葉柄は無毛で、紅紫色を帯びることが多く、上端に1~2個の蜜腺がある。
葉裏
拡大
 ⑪裏面は淡緑色でやや光沢があり無毛。  ⑪裏面は粉白緑色で無毛。  ⑪裏面は灰緑色で無毛。 ⑪裏面は緑色で無毛。
【見分け方のポイント】
オオシマザクラ、オオヤマザクラ、ヤマザクラ、カンヒザクラは、バラ科サクラ属に属し、①蜜腺が明らかに葉柄上部にあること、②葉柄に毛がないことでよく似ているが、以下により見分けることができる。オオシマザクラ:①葉身は倒卵状長楕円形~倒卵状楕円形で、最大幅は先端寄り、②葉の先端は尾状に長く伸びて尖る、③葉縁は鋭いきょ歯があり、その先端は芒状に伸びる、④裏面は淡緑色でやや光沢があり、無毛、⑤葉柄は長さ 1.5~3cm、⑥若い枝は太く、淡褐色で無毛。
オオヤマザクラ:①葉身は倒卵状楕円で最大幅は先端寄り、②葉の先端は長く尾状に伸びて鋭く尖る、③葉縁は粗い三角状のやや大きいきょ歯があり、その先端は腺に終わる、④裏面は粉白色で光沢はない、⑤葉柄は長さ 1.5~3cm、⑥若い枝は栗褐色~赤褐色で無毛。
ヤマザクラ:①葉身は倒卵形~長楕円形で、最大幅は中央~先端寄り、②葉の先端は尾状に長く伸びて尖り、③葉縁は細くて鋭い単きょ歯または不整の重きょ歯があり、先端は腺で終わる、④裏面は灰緑色で無毛、⑤葉柄は長さ 2~2.5cm、⑥若い枝は赤褐色で無毛、褐色の盛り上がった皮目がある、⑦若葉は赤褐色で花と同時に開くのが特徴。
カンヒザクラ:①葉身は長楕円形~楕円形で最大幅は中央~先端寄り、②葉の先端は短く伸びて尖る、③葉縁には細かく鋭い単きょ歯に重きょ歯が少し混じり、きょ歯の先端は葉先方向にやや伏せる。④裏面は緑色で無毛、⑤葉柄は長さ 0.8~1cmで他の3種より短い、⑥若い枝は無毛。

蜜腺が葉柄上部にあるサクラとして、この4種の他に「カスミザクラ」があるが、カスミザクラは、①葉柄に開出毛があり、②葉の両面にも毛があること、③葉裏は淡緑色で光沢がある、ことで、上記4種と区別できる。
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