①分布等：日本各地に庭木、公園樹として植栽。中国原産の落葉低木。両性花と雄花が混生する。幹は地際から株立ち状となり、よく分岐し、高さ2～3ｍになる。多くの園芸品種がある。樹皮は黒褐色で平滑。 ②分類：広葉樹（直立性）-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯あり-単きょ歯-側脈は葉縁に達しないか不明瞭-きょ歯は葉身の全体にある-落葉性（図31）。 ③葉は長枝に互生し、短枝に束生する。葉身は 長さ 4～8ｃｍ、幅 1.5～5ｃｍの狭卵形～長楕円形。葉柄は0.5～1.0ｃｍ。先端は尖るか鈍く尖り、基部は葉柄に流れる。葉縁には細かいきょ歯がある。 ④表面は緑色で平滑、光沢があり、裏面は淡緑色で、葉脈の網目が見える。両面とも無毛または裏面主脈上にわずかに毛がある。新枝には丸い扇形の托葉が２つ付くのが際立つ特徴。小枝の先はしばしば棘となる。 ⑤花期は３～４月。葉の展開前に、両性花と雌しべのない雄花が混在して開く。花は直径2～5ｃｍの５弁花で、花の色は、淡紅・紅・白と紅の斑・白など、品種により変化がある。果実はナシ菓。長さ4～7ｃｍの楕円形で、７～８月に黄色に熟す。 ⑥名前の由来：中国名の「木瓜（もっか）」から転じたという説がある。

葉表	葉裏
葉表拡大	葉裏拡大
短枝	刺
托葉	枝
雄花	両性花
実	近影
近影２	近影３
全影	全影２