①分布等:本州、四国、九州 で庭園木、公園樹なととして植栽。中国、台湾、フィリッピン原産の落葉高木。雌雄異株。幹は屈曲し、多く分岐し、高さ15~25mになる。樹皮は赤褐色で、縦に細かく裂けて、剥がれる。 ②分類:広葉樹(直立性)-複葉-1回羽状複葉-互生-きょ歯なし(図7)。 ③葉は偶数羽状複葉(稀に奇数羽状複葉)で互生する。小葉は5~9対で対生するが、ときに互生もある。小葉身は長さ 5~10cm、幅 4~10cmで、 やや湾曲した左右非対称の狭長卵形~披針形。先端は細長く尖り、基部は楔形。葉柄はほとんどない。縁は全縁。葉や枝に独特の香気がある。 ④葉の表面は濃緑色で無毛。裏面は葉脈上にやや長い毛が散生し、特に主脈で目立つ。葉脈は下面に突出する。 ⑤花期は4~5月。枝先に9~20cmの円錐花序をだし、淡黄色の小さい花を多数密につける。果実は核果。直径約0.6cmの球形で、10月に黒紫色に熟す。 ⑥名前の由来:「爛芯木」の意で、老木になると幹が腐って空洞ができることが多いことから。別名の「カイノキ」は、中国名の「楷樹」をそのまま日本語読みしたもの。「トネリバハゼノキ」はトネリコの葉に似たハゼノキの意。 ⑦中国の孔子廟に植栽されているところから学問の聖木とされ、日本には大正時代にもたらされた。秋には美しく紅葉する。岡山県備前市にある旧閑谷学校のカイノキは、向かって左側の樹は紅葉し、右側の樹は黄葉することで有名。 ⑧偶数羽状複葉の樹は、ほかにはムクロジのみ。 |
小葉表 | 小葉裏 | |
小葉表拡大 | 小葉裏拡大 | |
雄花序 | 若い実 | |
近影 | 近影2 | |
近影3(紅葉) | 全影 | |
幹 | ||